食の流通 生産から消費まで その1 中央卸売市場①
この「食の流通 生産から消費まで」のコーナーでは、食の生産から市場などを経て、小売店や飲食店といった消費者が購買や飲食するまでの様々な段階のことを書いてみたいと思っております。
その1回目は、皆様がご存知のようで意外と知られていない卸売市場のことを、世界に冠たる「築地の卸売市場」を通して記します。
「築地の卸売市場」の正式名称は、「東京都中央卸売市場 築地市場」です。卸売市場と言うと何となく「魚河岸(うおがし)」といった水産の市場というイメージが強いかもしれませんが、東京都にはこの築地以外に太田や足立など全部で11か所の中央卸売市場があり、中には食肉専門の市場などもあるのです。
ではまず「中央卸売市場」とは何でしょうか? 卸売市場法に基づき、人工20万人以上の市などで農林水産省が認可・監督をする市場のことを中央卸売市場と言います。 これに対し「地方卸売市場」というのがあり、これは同法に基づき都道府県知事が認可・監督をする市場で、決して東京のような日本の中央にあるから「中央卸売市場」、東京以外は地方だから「地方卸売市場」と言うのではありません。
東京都中央卸売市場 築地市場(以下、築地市場)は売り上げ規模では日本一で、水産部門と青果部門があります。場所は墨田川のほとり、銀座から歩いても10分程度の非常に便利な立地にありますが、2016年秋には「豊洲」への移転も決定しています。
市場の中には大卸と仲卸があり、それ以外に関連店舗、食堂、荷受け会社など様々な会社が入っています。また市場の外には「場外市場」という、いろいろな商品を一般の人たちにも販売する店もたくさんあり、次回からはこのような会社や店などについて写真を交えて説明をしていきたいと思います。(続く)
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