食の流通 生産から消費まで その2 中央卸売市場② 大卸
【大卸】
卸売市場には大卸、別名荷受(にうけ)という会社があり、文字通り荷物を受けてそれをセリなどで卸売りをする業務を行っています。
築地市場ではこの大卸が7社あり、それぞれの会社がそれぞれ懇意にしている生産者や加工屋などから商品を送ってもらい、早朝セリや相対でこれらの商品を販売します。
ここでセリと相対のことを簡単に記します。
セリ:これはもうご説明の必要もないと思いますが、セリに参加する人たち(改めて説明)が自分の必要な商品を買いたい値段を指して他者と競って行き、最高値を付けた人がそれを買い取るという方式です。セリの対象となる商品は、鮮魚など需給バランスによって価格が決まるものが大半です。
相対:大卸の担当者と売買参加者(改めて説明)が相対しながら値段の折り合いをつけて販売する方式です。これは加工品など、ある程度原価がはっきりしている商品が対象となります。
この他入札と言って、自分のほしい商品に対し買いたい値段を札(紙)に記入して担当者に渡し、最高値を付けた人に販売する方式もあります。これはセリと異なり相手の指した値段がわからないという方式ですが、これを取り入れている市場もあります。
大卸の販売方法は、マグロを例にすると、マグロ一尾まるごとの販売と言う点に最大のポイントがあります。これは他のすべての商品に共通で、築地市場に運ばれた商品を小分けせずに、運ばれてきた1単位で販売しています。
早朝の販売終了後は、大卸の担当者たちは事務所で販売の整理をしたり、翌日の商品入荷の指示をしたりします。(続く)
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